名古屋高等裁判所 昭和30年(う)107号 判決
原判決は、被告人を懲役二年六月に処し、原審における未決勾留日数中五十日を右本刑に算入しているが、本件記録添附の勾留状(六八丁)を見れば、原審で判決前に勾留したのは、原判決で無罪とした窃盗の事実で勾留していたことが明らかである。果して然らば、原審で有罪とした強盗未遂事件については、未決勾留日数は、全く存しないものと謂わねばならぬから、原審が未決勾留が存するものとして五十日を通算したのは、刑法第二十一条の解釈適用を誤つたものと謂わねばならぬ。この法令違反は、判決に影響すること明白であるから、原判決中有罪部分は、この点で、破棄を免れない。論旨は理由がある。
(裁判長判事 高城運七 判事 柳沢節夫 判事 赤間鎮雄)